初めにお知らせしておきますが
私は、セミさんが苦手です。
今日は、そんなセミとの奮闘記です。
苦手なわりに、セミさんとの思い出が短編集出せそうなくらいあります。
おーっととっと夏だぜ☆(EEJUMP)
おーっととっとセミさんだぜ★
陽気なこと言っていられないほど、セミさんとは分かち合えていません
※昭和産まれがバレる
セミと私の思い出、ちょっと長いですがお付き合いください。
祖母宅テレビに大量の脱け殻陳列事件
母方の祖母の自宅には木々が生い茂っており、夏になるとセミがたくさんの鳴いていました。
ある日、虫嫌いな父が
「おばあさんちはセミの脱け殻がたくさんあって嫌だよ~」とぼやいていました。
セミの脱け殻って何だろう?
疑問に満ち溢れた純粋な少女(私)は、祖母にセミの脱け殻について聞きました。
すると祖母は、私が「セミの脱け殻を見たがっている」=「好き」と思い込んだみたいなんですね。
ある日、少女(私)が祖母の家を訪れると、
セミの脱け殻がテレビの上にずらーっと並んでいるではありませんか
今思い返しても、結構怖い光景です。
元々虫が得意なわけではなかった少女は、脱け殻の陳列に恐怖とトラウマとなり、その後30年経っても脱け殻にビビり続けています。
お口にクリティカルヒット未遂
中学時代、私が在籍していた剣道部は弱小でした。
しかし剣道部なだけあって発声は良い。しかし弱いので暇。
そのため歴代剣道部員の多くが合唱部に重宝され、合唱コンクールにも参加していました。(本業の剣道では市町村大会初戦敗退)
県大会当日、会場のホールの外でみんなで発声練習をしていた時でした。
大きな口を開けて発声練習をしていたら、右前方からカーブしながら黒い何かが飛んできて、私の口の右側5cmくらいのところにビシーっとぶつかりました。
私「いったぁ!!?!!」
犯人は…
セミさんです。
私はめちゃくちゃ驚いたわけですが、ぶつかってきたセミさんもめっちゃ慌てて飛んでいきました。
あと数センチずれてたら…
体がゾワゾワして寒気がとまらないまま放心状態で県大会のステージに立ちました。
結果はちゃんとは覚えていないのですが、確か東海大会へ進出できましたw
浴槽に先輩とセミを残し逃亡事件
社会人になった私は、とあるアパートを借りて1人暮らしをしていました。
そのアパートはなかなかいい間取りで、洗面台もついていたし、風呂トイレ別でという広めの部屋でした。
そこの風呂の窓が、外に押し出すタイプの窓だったんですね。
窓を押し出すと10cmくらい窓が空いて喚起できる仕組みでした。
とある夜、23時過ぎのことでした。
そろそろ風呂入って寝ようと思い、全裸になって風呂場を開けると、なんとそこに
セミさんが倒れているではないですか!!!
思わず「うぎゃ~!!」と叫びながら風呂のドアを閉め、焦る私。(近所の方ごめんなさい)
夏、汗をかいた、自分は全裸、明日仕事、セミ倒れている、きっと明日の朝もいらっしゃる、どうする
散々悩んだ挙句、洗面台で全身洗いました。
人生で初めて、洗面台にお湯をはってお尻をつけました。
翌日・・・
夜の出来事を会社でとある先輩に話しました。
するとその先輩が
「私、死んだセミなら触れるよ。取ってあげるよ」
~先輩、神すぎないか?!~ ありがとうございます!来てください!
早速仕事終わりに先輩に家に来てもらいました。
我が家は安定して散らかっていたのでリビングは封鎖。
そのためエアコンは使えず、玄関全開、扇風機まわして先輩をもてなしました。
いざ、先輩を風呂場に案内すると、あれ?!
先輩!セミが立ってます‼?
前提条件として、
先輩は「死んだセミなら触れる」というハナシでした。
でもセミが立ちあがってしまったならもう後には戻れません。
すかさず私は、空の牛乳パックと新聞紙を先輩に手渡しました。
何か言っている先輩を置きざりにして、私は部屋をでました。
背後でセミと先輩の声がします
バタバタバタ キャ~!! ジジジジジ~!!
死んだセミしか触れない先輩は、逃げた後輩のために必死に戦い、セミさんは無事飛んでいきました。
その時わたしは、1階の道路まで避難していました。
私の部屋がある2階から先輩がセミと牛乳パックを放り投げる瞬間を遠くから見ていました。
何年たっても、夏になると思いだす、先輩とセミの思い出です。
※そのあと先輩にご飯おごりました
セミとの引き換えに新聞購読事件
セミさんとのエピソード3の翌年の夏。
またセミがやってきました。
玄関を開けると倒れたセミさん。
昨年の失態を生かし、風呂の窓はセミさんが入れない最小限にしか開けないよう心掛けて過ごしていました。
玄関からの出入りもセミさんに配慮して静かに行っていました。
そんなある日。
某新聞会社の勧誘のおじさんがきました。
勧誘のおじさんは、「3カ月だけでもとってくださいよ~」と私に言います。
正直新聞に興味はなかったのですが、私は思いつきました。
「この倒れたセミをどかしてくださるなら、3カ月の購読考えますよ。セミが苦手で困っているんです」
おじさんは後に引けなくなります。
おそらく、そのおじさんもセミさんが得意ではありませんでした。
だけどおじさんは意を決してセミをつかみ、我が家がある2階から外へポーイと投げました。
おじさんは満面の笑みで振り返り、
「やりました!!!」
喜びと感謝の気持ちがわいてきたのですが、それは一瞬ですぎ終わりました。
投げ飛ばされたセミが空中で目を覚まし、Uターンして帰ってきたのです!?!
そしておじさんの顔の横をかすめ
玄関から我が家へIN?!
部屋中を飛び回るセミ
絶叫する私とおじさん
セミが速すぎて目が追い付かず、セミが静かになった時にはセミの居所を見失いました。
そこからが大変。
おじさんを無理やり部屋に上げ、一緒にセミを探してもらいました。
しかし、見つからない!!
おじさん「これは見つからないですね~」とか諦め始める
「絶対見つけてください!!」涙
結局、キッチンのスポンジの裏にへばりついているところを発見されました。
再びおじさんにセミを放り投げてもらい、私は新聞3カ月購読しました。
エピソード3と4は同一アパートです。あのアパートは疲れたセミが立ち寄るサービスエリア的存在だったに違いない。
翌年夏が来る前に引っ越しました。 おしまい。